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家事をしない夫に何も言えないのは「脳の限界サイン」だった

こんにちは、なおです。

夫が家事をしない。
そんなふうに悩んだこと、ありませんか?

家でくつろいでいる夫を横目に、ため息をつきながら、
泣きわめく子どもをあやし、夕飯を作って、食器を洗って、洗濯物を片づける。
気づけば、夜遅くまでずっと動きっぱなし。
息をつく間もなく、ひとりで家の中を回している

「なんで私ばっかり?」

そう思っても、家事をしない夫には何も言えず、
ただ、一人で抱え込んでしまう。

思い切って「家事を手伝って」って頼んだこともあるけど、
返ってきたのは、ため息と不機嫌な空気だけ。

あの感じが忘れられず、もう頼まない!
結局、夫が家事をしないことにモヤモヤを抱えたまま、
自分で全部やってしまう。

そして、そんな日々に、心も体も確実に疲れ果てていく。

実はそれ、脳が限界を迎えているサインかもしれません。

「なんで頼めないんだろう…」と自分を責めてしまいがちですが、
それは気持ちの弱さではなく、脳がフル稼働で疲れきっているだけなんです。

この記事では、そんな限界サインに気づき、
少しでも自分をラクにしていく方法をお伝えします。

夫が家事をしない…でも、頼むことすらしんどい

頼みたいけど言えない…その繰り返しに疲れてしまう

「頼みたいけど、また嫌な顔されたらどうしよう」
「どうせ手伝ってもらえないなら、自分でやったほうが早い」

そんなふうに感じて、言葉を飲み込む日々に疲れていませんか?

実際、内閣府の調査では、
共働き世帯でも家事・育児の7割以上を妻が担っていると言われています。

内閣府の資料(第5次男女共同参画基本計画)でも、家事育児の負担の偏りが課題として挙げられています。

出典:内閣府『男女共同参画白書 令和4年版』(第1部 男女共同参画社会の形成の状況)

これを見ると、夫婦の家事負担の割合は一目瞭然!

きっと「なんで私ばっかり」と感じている方は多いのではないでしょうか。

我慢しているうちに、気づけば全部自分の担当になっていた

結婚した当初は、2人で分担していたのに…。

出産・育児をする間、家にいることが多くなったことで
自然と自分の家事の割合が大きくなる。

これ、あるあるですよね。

育児ってものすごく大変なことなのに、「家にいるから」という理由で
すべての家事を自分がしなければ…と思っている方も多いのでは。

でも、ひとりで頑張るのには限界があります。

「私だって今日一日大変だったの!」
「子どもが一日中泣いて、抱っこ三昧でクタクタなのに…」

と言いたい気持ちを抑えて、
我慢に我慢を重ねるうちに、夫は家のことを一切しなくなり…。

気づけば自分が家事育児のすべてを担っている。
考えてみればおかしな状況です。

頼まないことが当たり前になってしまうと
家事育児の負担はどんどん自分に集中していきます。

そのうち、「これくらいやって当然」と周囲も自分も思い込んでしまう。
それが、さらにしんどさを加速させてしまうんです。

夫が家事をしない理由を考えるよりも大事なのは…

「夫が家事をしない!」
「なんで?どういうつもりで!?」

と、ついネットで「夫 家事をしない理由」と検索したくなりませんか?

まずは夫を理解しようという気持ち、素晴らしいです。

でも、なぜ夫が家事をしないのか、理由がわかったところで
果たしてこの問題は解決するのでしょうか?

答えはNOです!

本当に大事なのは、「今、私はもう限界に近い」という
自分のしんどさに気づくことなんです。

「頼めない」のは、脳が限界を迎えているサイン

仕事に加えて、子どもの送迎、お世話、洗濯、料理、お皿洗い…。
家庭内では、毎日何個ものタスクを同時進行で回している状態が続いています。

いわゆる「マルチタスク」という状態です。

このマルチタスクが続くと、脳の「実行機能」(判断力・段取り力・頼む力)が、
じわじわと疲弊していきます

本来なら、「ちょっとこれお願いしていい?」と一言声をかけるだけのことも、
脳が限界に近づくと、それすらものすごく大きなエネルギーを
使うことになってしまうのです。

スタンフォード大学の研究(2009年・Ophirら)によると、
「マルチタスクを日常的に行う人ほど、注意力・作業効率・記憶保持力が低下する」ことが明らかになっています。
家庭内で常に複数タスクをこなしているだけでも、脳は想像以上に疲弊してしまうのです。

つまり、頑張ってマルチタスクをこなしているつもりでも、
実際には脳のエネルギーを大幅に消耗し、冷静な判断や、お願いする気力すら奪われていく
ということなんです。

だから、
んで頼めないんだろう」「もっとちゃんと頼まなきゃダメだよね」
と自分を責める必要はまったくありません。

今は、脳がフル稼働で限界まで頑張っているだけ。

まずは「ここまでよく耐えてきた自分」を認め、褒めてあげましょう。

夫が家事をしないとき、自分を少し楽にする工夫

「全部やらなきゃ」と思わない

家にいる時間が長いんだから、家事は完璧にしなきゃ。
そう思っていませんか?

そのお気持ちはとてもよくわかります。
でも、あえてその考えを捨ててみることをおすすめします。

たとえば、

  • 洗濯物は畳まず、ハンガーに吊るしたまましまう
  • 掃除は気になった時だけにする
  • 料理を一品減らしてワンプレートにする

など、「手抜き」をする自分を許してあげてください。
全部完璧にこなさなくても、生活は意外と回るものです。

間接的に頼る方法を持っておく

直接お願いするのが難しいなら、こんな方法もあります。

  • 冷蔵庫にやることリストを貼っておく
  • 「どれかできることある?」と選んでもらう

無理せず、少しずつ負担をシェアする工夫をしていけるといいですね。

アイテムに頼る

内閣府では、夫婦が協力して家事・育児ができるように
さまざまな取り組みが行われています。

こんな画期的なアイテムがあるのをご存知ですか?

夫婦が本音で話せる魔法のシート 「○○家作戦会議」

これは、
自分の気持ちを上手く相手に伝えられず、モヤモヤする
そんな方に向けて作られたものだそうです。

日々の家事や育児の項目を洗い出し、どのようにシェアし
お互いに支え合うのがよいのかを確認し合うための
コミュニケーションツールです。

直接言葉にするのは難しいことでも、書くことならできるかもしれません。

これを機に、一度深くお互いを理解する時間を持つのもいいですね。

内閣府がまとめた第5次男女共同参画基本計画でも、家事や育児の負担の偏りが大きな課題として挙げられています。

先ほどご紹介した、自分たちの負担を見える化するツール
○○家作戦会議シート」も紹介されているので、気になる方はぜひ活用してみてくださいね。

夫を変えるより、自分を労ることが大事

家事が完璧に回らなくても、あなたは毎日、十分すぎるほど頑張っています。
できてないこと」ではなく、「ここまでやれている自分」を褒めてあげましょう。

そして、そのイライラや涙は、実は脳が限界だと教えてくれているサインです。
無理を続けるのではなく、そんな自分に気づき、労わってあげることが本当に大切です。

誰かを変えることは難しい。かえって自分を苦しめてしまいます。
無理に変えようとするより、自分を守ること、ラクになる方法を考えていいんです。

今回ご紹介した中で、「これならできそう」と思えることがあったら、
ぜひ今日から取り入れてみてください。
無理のない範囲で、少しずつ、自分をラクにしていきましょう。

あなたは、これまでも本当に頑張ってきました。
だからこれからは、自分にもっとやさしくしてあげてください。
笑顔で過ごせる毎日を、少しずつ作っていきましょう。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。